赤い巻物
神社に行ってからのエピソードは、ほとんどが事実です。
宮司さんが決して行かないはずの温泉までやって来て、僕に留まるように誘ってくれたことも、いったん東京へ帰った時に龍村仁監督に天河を紹介しに行ったことも、その後の龍村さんとのことも、俳優の榎木孝明さんとのことも、すべて本当のことです。
物語の中に赤い巻物が出てきますが、実際には巻物というよりは蛇腹のように折りたたんだ経文風の代物でした。
表紙はえんじがかった赤だったと思います。
それを持っていると何でも望みがかなうと言われました。
その冒頭には「我、弁財天は、陰陽別つる前の根源なり」というような言葉が書かれていたと記憶しています。
そしてマントラが書かれていました。
それを一万回唱えると、限りない財が自分に流れてくるとありました。
もちろん暗記しましたが、一万回は言っていません。
もしよろしければ試してみますか?
漢字表記は忘れてしまいましたが、言葉はしっかり覚えています。
その真言(マントラ)に曰く
ナムビャクダギョウ ウガヤジャヤ ギャラベイシン ダマニ ビンデン ウン ソワカ
覚えている漢字は
ナムビャクダギョウが「南無白蛇経」
ビンデンが「貧転」だったと思います。
要は白蛇に帰依して、それを徹底すれば、貧しさが転じて福となるということではないかと思います。
なんとなくちょっと怖いですね。
天河は龍神信仰ですが、神殿がある琵琶山から白い龍が天に向かって一気に駆け上ったなんて話が、まことしやかに囁かれていて、それが違和感なく聞けてしまう、そんな場所でした。
今日もよろしくお願いします。
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