2008年02月20日

榎木さんのこと

榎木さんが天河に僕を訪ねてくれたのは、本当に突然でした。

リュックを背負って、山々をどこにでも旅するような、そんな若者に見えました。


その時はあまり元気がなく、仕事のことにも悩んでいたようでした。


民宿の部屋で夜遅くまで話し込んでいたのですが、その時、小さなスケッチブックを見せてくれました。


それは20cm四方ほどの、掌にのっかるくらいの大きさのノートでしたが、そこには彼が今まで旅した場所の風景が描かれていました。

とても見事な水彩画のような絵だったと思います。


思わず
「上手いねエ」

と叫んでしまいましたが、その後テレビ番組などで、彼が世界の聖地を旅して、その風景をスケッチしている姿が紹介されますが、もともと絵の才能があった人なんだなと、今更ながらに感心しています。



物語の中で、最近芝居の仕事が減って悩んでいると言われ、それならばと願いがかなうという赤い巻物を手渡すシーンがありますが、そのエピソードも実話です。


本当にその赤い巻物(実際は蛇腹折りのもの)に神力があり、それによってその後の彼の人生が好転したとは思いませんが、実際に彼が天河から東京に帰ってみると、わずか数日後に角川映画の超大作「天と地と」の主役が転がり込んできたそうです。


転がり込んできたというのは、もともと主役に決まっていた渡辺謙さんが病のために出演できなくなり、それで彼に白羽の矢があったったということでした。



不思議なこともあるものだと思いました。




今日もよろしくお願いします。

  


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榎木さんのこと



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