2008年06月07日

悟前と悟後

僕の好きな禅の言葉に、こんな言葉があります。


彼は悟る前、木を伐り、水を運んでいた。

彼は悟った後、木を伐り、水を運んでいる。



外側から見れば何も変わらないわけです。

悟ったからといって超能力を発揮するわけでもなく、特別な行為を始めるわけでもなく、彼は普通に生活しているわけです。


でも同じ行為をしていても、その内なる経験は全く違うものでしょう。

彼はさらにシンプルになっています。



悟りとは、思われているような特別な経験ではなく、ごく単純な当り前の経験です。

それを得たからと言って、超人になるわけではありません。


むしろ、自分の中から特別さが消えて、シンプルな普通の人間になるのです。




この世に特別な人なんていません。


だって全ては「ひとつ」なのですから、みんな同じなのです。



自分を特別な存在だと思っている人は、もっともありふれた人間です。

自分がありふれた人間だと理解した人が特別な存在なのです。



自分の当り前さを受け入れて、あたりまえさにくつろぐこと。

それが悟りです。





な~んだ、そうだったのか






Posted by Blog Ranking at 11:06