2008年03月31日

民族

僕たちは自分の置かれた文化や環境の中でものを考えるので、他国の考え方や在り方がわからないことがあります。

中国(漢民族)などは同じ東洋人で顔も似ていて、まるで同じような民族に見えますが、その成り立ちも性質もまったく異なっています。


まず大陸と島国というのは大きな違いです。


大陸には様々な人種、様々な文化が入り混じっています。

自分たちが大きくなるためには、他の民族を淘汰していくか、統合していくかしかありません。



漢の歴史を見てみると、周囲の民族に対して、戦争や交易などで交流を持ちながら、しだいにその地方を漢民族化させていったようです。

漢語を使うほうが出世し、豊かになれる仕組みを作り、いつの間にか他民族を中国文化に同化させてしまいます。



このやり方は今も変わっていません・

チベットに対しても、ウイグルに対しても、当時と同じやり方でその勢力を拡大しているのです。


チベット問題の陰に隠れていますが、ウイグルに対しても中国政府のやり方は極端なものでした。


ウイグルとは東トルキスタンのことです。

もともと清朝に征服されていた地方で、独立意識も強いのですが、中国に徹底弾圧されています。

たった10年前まではこの地方の住民の9割はウイグル族だったのですが、独立の気運が高まった90年代後半からは、漢民族の大量移住が始まって、今やその人数は全体の半々にまで膨れ上がっているそうです。

税金面での優遇や、そのほかもろもろの特典があるために、多くの民衆がこぞって移住に踏み切るようです。

そうやって時間経過とともに、原住民との混血や同化がすすみ、いつの間にかまた漢民族が増えているというわけです。



漢民族とは一つの民族ではなく、その民族が増殖していくためのシステムのようなものだと指摘する学者もいます。




 民族


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Posted by Blog Ranking at 08:31 │チベット問題